電通グループ マネジメントメッセージ

―本日発表したニュースリリースの概要―

株式会社 電通グループ（本社：東京都港区、代表取締役社長執行役員：山本 敏博、資本金：746億981万円、以下「当社」）は本日、計７本のニュースリリースを発表しました。当社マネジメントが本件以外の６本のニュースリリースを通してお伝えしたい内容は下記のとおりです。

記

2020年度の当社グループの事業環境は主にコロナ禍の影響によって全世界で非常に厳しく、売上総利益、調整後営業利益は前年比２桁の減少となりました。ただ、この状況下においても、迅速に対応した国内外でのコストコントロールによって、オペレーティングマージンは前年レベルを維持しました。さらに事業面ではデジタル分野の伸長が著しく、当社グループが持つケイパビリティと合わせて、今後の成長の方向性と兆しを確認できた年でもありました。一方、現在の事業環境を踏まえ、海外事業での将来的な事業見通しを保守的に見直すことで、2020年度末に1,400億円を超えるのれんの減損損失の計上を決定しました。そして、事業構造改革費用の要因も合わせ、親会社所有者に帰属する当期損失で1,595億円を計上することになりました。

一方、将来の成長に向けては、早期に手を打ち始めており、2020年8月には「合理的で機動的な組織構造」、「恒久的なオペレーティングコストの低減」、「バランスシートの効率化の加速」、そしてそれらによる「長期的視点での株主価値の最大化」を目的とした「包括的な事業オペレーションと資本効率に関する見直し」に着手したことを公表しました。そしてこの見直しによる具体策として、2020年12月には海外事業の構造改革や保有株式の一部売却などを発表・実施し、さらに本日、電通ジャパンネットワーク（DJN）の提供価値を転換するための基盤再構築を目的とした国内事業の構造改革の概要を発表しました。DJNはこの改革を通して、「ビジネスフォーメーションの変革」、「人財フォーメーションの変革」、「オフィス環境の進化」を推進することで、顧客企業の持続的成長にコミットし、社会課題の解決に貢献する「Integrated Growth Partner（インテグレーテッド・グロース・パートナー）」への進化を加速させていきます。また、「バランスシートの効率化の加速」については、引き続き、電通本社ビルを含む非事業資産の活用・売却の検討を進めます。さらに株主価値向上の観点から、本日、300億円を上限とした自己株式取得の実施を発表しました。

上記に加え、包括的な見直しを受け、環境変化に合わせた「構造改革」と持続的な成長のための「事業変革」を加速するべく、2021年度から2024年度までの4年間を対象とする成長戦略として「中期経営計画 ―構造改革と事業変革による持続的な成長の実現―」を本日発表しました。当中期経営計画では、事業戦略の中核に「Integrated Growth Solutions（インテグレーテッド・グロース・ソリューション）」を据え、それを実現していくための4つの柱として、「事業変革と成長」、「オペレーションとマージン」、「資本配分と株主還元基本方針」、「ソーシャルインパクトとESG」を掲げました。引き続き2021年度までは構造改革と事業変革の推進に注力し、2022年以降にそれぞれの柱で設定したターゲットの達成を目指し、その後の成長を加速させていきます。

また、この中期経営計画の実現と、その先の持続的成長を確固たるものとするため、2021年3月開催の定時株主総会へ推薦する取締役候補者を本日発表しました。国内事業・海外事業がより統合して「dentsu」としてシナジーを発揮していくために、電通インターナショナル社のグローバルCEOであるWendy Clark（ウェンディ・クラーク）を当社の新任取締役候補者とし、現取締役のTim Andree（ティム・アンドレー）には再任後に代表権を付与する内容としています。

最後に、2020年10月、当社グループは長期的に目指す方向性として、「an invitation to the never before.」というタグラインと8つの行動指針「8 WAYS」からなるdentsuの新しいビジョン＆バリューを掲げました。この下で、世界中の電通グループ内の企業・個人、さらには外部パートナーとの価値創造へ向けたチーミングを推進・加速することで共創の文化を構築し、多様性を競争力につなげていく企業風土を広く浸透させていきます。電通グループの最大の資産である世界145以上の国・地域で働く約64,000人の従業員は、このビジョン＆バリューを共有し、当社グループの成長を支え、社会に価値を生み出し続けていきます。

以 上

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