グローバル・チーフ・ガバナンス・オフィサー メッセージ
㈱電通グループ
グローバル・チーフ・ガバナンス・オフィサー曽我 有信
インテグリティを最優先の価値観とする企業文化をつくり、実効性のあるコーポレートガバナンスを実現する
企業価値向上を支えるコーポレートガバナンス
コーポレートガバナンス(以下、ガバナンス)とは、企業のさまざまな資本を活かして、アウトプットを質的・量的に最大化するための仕組みです。当社グループは、120年以上の歴史の中でこの仕組みの質をグループ全体で高めるとともに、インテグリティを最優先の価値観に据え、国や組織を超えたコラボレーションを推進し、企業価値の向上に努めてきました。近年は、指名委員会等設置会社への移行、チーフ・ガバナンス・オフィサーの設置、ファイナンス委員会の設置などにより、取締役会による監督機能の強化、そしてガバナンスの進化に取り組んでいます。
電通グループ行動憲章の役割
当社グループは、世の中の幸福に貢献し続けるため、すべての従業員に対し、電通グループ行動憲章を理解し実践することを求めています。行動憲章はNORTHSTAR(企業理念)を実現するための基盤であり、インテグリティを含む価値観に基づく、グループ共通の判断と行動の指針です。社員一人ひとりが判断に迷ったときに立ち返る基準として、日々の意思決定と行動を支えます。そして、すべての取引先、株主、地域社会などのステークホルダーに対する責任を明確にしています。
※電通グループ行動憲章
※企業理念「NORTHSTAR」
仕組みや指針を生かすのは人 - インテグリティの重要性
行動憲章が示す価値観や指針は、社員一人ひとりがそれを体現することで生きます。そしてガバナンスは、「人」による実践があってはじめて意味を持ちます。私は、その鍵は「インテグリティ」だと考えています。当社グループを取り巻く事業環境が変化を続け、私たちがさらなる成長に向けて挑戦を重ねる今、経験だけでは是非の判断が難しい場面が増えています。そのような場面において、社員一人ひとりが常にインテグリティの視点を持ち、「正しくない」と感じたときには自らを正し、率直に周囲と意見を伝えあう姿勢が欠かせません。こうした日々の積み重ねが、誠実な判断と行動を促し、組織内の信頼やコラボレーションを広げ、ガバナンスの実効性を高める原動力になると考えています。
持続的成長に向けて
仕組みと指針、そして価値観を体現する人の実践があってこそ、企業文化や価値観は育まれます。当社グループは必要に応じて既存の前提を見直しながら、「インテグリティ」を価値観のトップに根づかせる文化の定着を進めています。そして、あらゆるステークホルダーに対する責任を果たすとともに、実効性のあるコーポレートガバナンスを実現することで、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上につなげていきます。