電通グループ、「メタバースに関する意識調査2022」を実施

―メタバース認知は70%を超え前年比約4倍、課金サービス年間総利用額も約3倍に―

株式会社電通グループ(本社:東京都港区、代表取締役社長執行役員CEO:五十嵐 博、以下「当社」)は、当社の社内組織「電通イノベーションイニシアティブ」と国内電通グループ5社※1と共同で組成したXR※2テクノロジーに関するプロジェクトを推進する共創型組織「XRX STUDIO」を調査主体として、全国15~59歳の計2,000名※3を対象に、「メタバースに関する意識調査2022」(以下「本調査」、期間:2022年8月30日~9月2日)を実施しました。なお、本調査は2021年11月に続く2回目の調査であり、今後も毎年実施する予定です。

本調査は、日本におけるメタバースに関する「認知・理解」や「興味・関心」の現状を把握し、今後の浸透策や活用方法について検討するために行いました。前年からの変化など、本調査で得られた主な結果は次のとおりです。

【本調査の主な結果】

1.「メタバース」という言葉の認知※4は3世代全体※5で71.0%、前年比+52.4ptとなり※6約4倍の大幅な増加となった。その中でも前年認知が低かった「40~50代」は71.8%、前年比+57.9ptとなり他世代と比較しても同等の認知結果となった。

2. メタバース上における課金サービス年間利用者数は前年比1.4~1.7倍に増加した。1人当たりの年間利用額(平均)も前年比1.6~2.2倍に増加し、課金サービス年間総利用額は前年比約3倍※7となった。特にZ世代の男性は、利用者数の増加が大きく、「アバターやアバターアイテムの購入」は54.5%、前年比2.4倍となり、その他の項目も前年比1.5~2.3倍に増加した。

3. Z世代の女性は、メタバース上で自由にクリエイティビティを発揮できることの関心が高い。

4. メタバースを体験したことがある人は、流行に敏感で自ら情報収集を行い判断するアーリーアダプターの特徴を示す項目が高い。

5. メタバースを体験したことがあるZ世代は、自己プロデュースや他者とのコミュニケーションへの関心が高く、40~50代はリアルを再現して楽しむことへの関心が高い。

注)本調査における構成比(%)は小数点第2位以下を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

※1:株式会社電通、株式会社電通デジタル、株式会社電通ライブ、株式会社電通プロモーションプラス、株式会社電通国際情報サービス。

※2:VRやARをはじめとするテクノロジー。

※3:「男性」、「女性」、「その他・わからない」、「回答したくない」の回答総数。

※4:「どのようなものか知っている」「見聞きしたことがある」と回答した生活者合計数の、全体数に対する割合。

※5:調査対象の世代をZ世代(15~26歳)、ミレニアル世代(27~39歳)、40-50代の3つに分けたうえでの全体。

※6:「メタバースに関する意識調査2021」(期間:2021年11月2日~4日)。調査結果は本リリースにて公表。

※7:6項目の「課金サービス年間利用者数×1人当たりの年間利用額(平均)」を合計し、前年と比較。


【各ポイントの詳細】

1. 「メタバース」という言葉の認知は3世代全体で71.0%、前年比+52.4ptとなり約4倍の大幅な増加となった。その中でも前年認知が低かった「40~50代」は71.8%、前年比+57.9ptとなり他世代と比較しても同等の認知結果となった。

前回と比べ全年代で大きくスコアが上昇しており、その要因はメタバースをテーマにした報道などメディア露出の拡大などが考えられる。【図表1】

【図表1】

Q. あなたは「メタバース」という言葉をご存じですか。(単一回答)

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2. メタバース上における課金サービス年間利用者数は前年比1.4~1.7倍に増加した。1人当たりの年間利用額(平均)も前年比1.6~2.2倍に増加し、課金サービス年間総利用額は前年比約3倍となった。特にZ世代の男性は、利用者数の増加が大きく、「アバターやアバターアイテムの購入」は54.5%、前年比2.4倍となり、その他の項目も前年比1.5~2.3倍に増加した。

課金サービス年間利用者数は全体的に増加しているが、中でもZ世代の男性の拡大が顕著である。これまでもメタバース空間はZ世代との有効な接点と考えられてきたが、本調査を通じてZ世代の消費購買行動にも結び付いていることがわかった。【図表2、3】

【図表2】

Q.あなたは実際、メタバース上で以下の内容に、1年間でどれくらいの金額を課金していますか。それぞれについてお知らせください。(各項目単一回答)

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【図表3】

Q.メタバース上でどのような課金サービスを利用していますか。(各項目単一回答)

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3. Z世代の女性は、メタバース上で自由にクリエイティビティを発揮できることの関心が高い。

Z 世代の女性は、3世代全体と比較して、「アバターの作成・カスタマイズ」「自分に似せたアバターの作成」「空間の設計・デザイン」などクリエイティブな項目のスコアが10pt以上高い。利用者数を増やすには、自由に楽しめるコンテンツを一層充実させることが重要と考えられる。【図表4】

【図表4】

Q. 以下のメタバース上でできることについて、あなたはどの程度関心がありますか。それぞれについてお知らせください。(各項目単一回答)

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4. メタバースを体験したことがある人は、流行に敏感で自ら情報収集を行い判断するアーリーアダプターの特徴を示す項目が高い。

メタバースを体験したことがある人は体験したことがない人に比べ、行動面で「新商品や話題の商品・スポットの情報は、自分から周囲の人へ発信する」「複数の手段・視点で情報収集を行っている」「日頃から情報収集を積極的にしている方だ」などの項目に加え、感情面では「挑戦したい」といった、アーリーアダプターの特徴を示す項目が20pt以上高い。【図表5、6】

【図表5】

Q. 以下の内容について、あなたの考えや普段とる行動にどの程度当てはまりますか。(各項目単一回答)

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【図表6】

Q. 以下の内容について、あなたの考えや気持ちにどの程度当てはまりますか。(各項目単一回答)

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5. メタバースを体験したことがあるZ世代は、自己プロデュースや他者とのコミュニケーションの関心が高く、40~50代はリアルを再現して楽しむことの関心が高い。

Z世代は3世代全体と比較して、「非日常との出会い・異空間の体感」「仮想空間上で利用できる、3Dアイテムの購入」などのスコアは低い一方で、「アバターの作成・カスタマイズ」「仮想空間上でのユーザー同士のコミュニケーション」などのスコアは高く、アバターを通した自己表現や他者との交流に関心があると考えられる。【図表7】
40~50代は3世代全体と比較して、「仮想空間上でのユーザー同士のコミュニケーション」「仮想空間上でのイベント参加」のスコアは低い一方で、「仮想空間上に再現された街やスポットの散策」「自分に似せたアバターの作成」などのスコアは高く、現実世界を再現したメタバース空間を楽しむことに関心があると考えられる。【図表7】

【図表7】

Q. 以下のメタバースに関する内容について、あなたが行なったことがある項目をすべてお知らせください。(複数回答)

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当社では、本年5月に企業のメタバース活用を統合的に支援する「インテグレーテッド メタバース ソリューション」の提供を開始するなど、ソリューション拡充を進めています。本調査を通じて得られた知見をもとにグループ横断でメタバース事業を推進するとともに、今後も継続的に調査を実施することで、メタバース市場の創生・拡大に貢献してまいります。

【調査概要(2021年調査、2022年調査)】

目的: 日本におけるメタバースに関する「認知・理解」や「興味・関心」などについての現状を把握したうえで、今後の浸透策や活用方法を検討していくため。
対象エリア: 日本全国
対象者条件: 15~59歳(性別回答選択肢「男性」「女性」「その他・わからない」「回答しない」)
サンプル数: 2,000(人口構成比でウェイトバック集計)
15~19歳(性別ごとで回収、172ss)
20~59歳(性別・10歳ごとで回収、1,828ss)
調査手法: インターネット調査
調査期間: 2021年調査 2021年11月2日~11月4日
2022年調査 2022年8月30日~9月2日
調査機関: 株式会社電通マクロミルインサイト

以 上

【本調査に関する問い合わせ先】
株式会社電通グループ 
電通イノベーションイニシアティブ
URL:https://innovation.dentsu.com/
Email:innovation-initiative@dentsu.co.jp

【リリースに関する問い合わせ先】
株式会社電通グループ 
グループコーポレートコミュニケーションオフィス 小嶋、島津、松永
Email:group-cc@dentsu-group.com

株式会社電通グループでは、新型コロナウイルス対策の一環として、現在リモートワークを実施しておりますので、同期間のお問い合わせは、Eメールにてお願いいたします。

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