CCAOメッセージ

平手 晴彦

ひとを大切にし、ひとを育てる経営

(株)電通グループ 副社長執行役員CCAO

平手 晴彦

2022年1月より副社長執行役員に招聘された平手晴彦です。42年にわたりヘルスケア業界を中心に商事部門、マーケティング、戦略などの仕事をしてきました。長く国内外の仕事に従事し、様々な国にも住みました。経営職に就くようになってから25年になり、いくつもの社長室や役員室で起こるトラブルや涙、また一方で成功の余韻や嬉しい従業員の成長も目にしてきました。電通グループの将来発展に向けて本社機能の改革などに注力して参ります。

将来を考えて、次世代を担う経営人財を育成すること、保守的な日本企業が世界に打って出る背中を押すことが自分の残りの人生で果たすべき使命だと考えています。フェアな経営を心掛け、 自分で手を汚して制度設計にのめりこんだりしたこともありました。日本の伝統的な社内ローテーション人事はプロフェッショナル育成の障害ともなりました。専門性の要求は高まり、人財の多様化も進みます。あらゆる背景や個性を持った人財が集まり、これからの電通グループは人的資本経営を強く意識した会社として従業員が成長し熱狂するような会社にしてゆきたいと考えています。

社会貢献も、10年前なら各企業は自分の経営会議で、当社はどのような貢献をするか、自ら考え株主に説明して実施していましたが、今や社会の側が持続可能な社会創出に向けて厳しい要求を会社側に突き付けてくる時代になりました。各企業はそれぞれに責任ある対応と責任を果たすことが求められます。黒子の役割を長年強く意識してきた電通グループですが、直接、間接の社会貢献への取り組みは加速します。私は日本を代表する企業としての電通グループには、世界においても模範となれる会社への成長を期待しています。日本発でアジア最大の広告事業会社として、そのアイデンティティを大切にしながら、B2B2Sという考え方を標榜し、世界市場で極めて貴重な顧客企業支援や社会貢献が出来る会社でありたい。高い誇りと自負を持って進む会社でありたいと思います。

「勝負は人財です。」私が1月の入社以来何回も聞いたフレーズです。と、同時に人財育成の奥は深く、世界が相手となれば益々大変です。私はこれまでの人生の経験と知識を注ぎ込んで次世代の人財を育成したいと考えています。人生の折り返しがやってきて、自分のビジネスライフを振り返った時に「平手さんは人財を残した経営者だった。」と言われたら人生悔いなしです。そして、その努力こそが、電通グループという会社の成功を後押しすると信じ、期待される社会への貢献の原動力となると考えています。企業改革をいくつも達成してきた人生の仕上げが電通グループというめぐりあわせになりました。いい会社です。しっかり改革に取り組んで参ります。