取締役会議長メッセージ
新任社外取締役メッセージ

取締役会議長

持続的成長に寄与する多様かつ独立性を担保した取締役会

(株)電通グループ 取締役会議長・非業務執行取締役

ティム・アンドレー

電通グループでは、社会、顧客企業ならびに株主の皆さま、そして従業員にとっての企業価値を持続的に創出できるよう努めています。そのために、迅速な意思決定、責任ある経営資源の配分、透明性の高い事業運営によるガバナンスの強化を目指しています。2022年度は、その目標に向けて更なる一歩を踏みだしました。

五十嵐博を新たな電通グループの代表取締役社長CEOに任命すると同時に、CEOと取締役会議長の権限を異なる人物が担うことになりました。中立性、サポート機能、長期的展望を求められる取締役会の独立性を強化する一方、業務執行を担う役員は事業運営と事業戦略の遂行により注力できる体制を整えました。そして、私は非業務執行取締役として初めて取締役会議長を拝命し、身の引き締まる思いでいます。電通で10年以上にわたって業務執行取締役を務めた経験で培った、事業に対する深い理解をベースに、五十嵐CEOをリーダーとする新たな業務執行チームの経営をサポートすると同時に、業務執行には関与しない独立した立場で職責を全うしていく所存です。

また、この度新たに4名の社外取締役を迎えたことをご報告いたします。この10余年の間にも電通グループは正真正銘のグローバルカンパニーへと発展し、成長を続ける事業と同様、経営陣にも取締役会にも多様性が求められるようになりました。新しい取締役会は、企業経営経験、多様性、国際性のいずれにおいても過去最高の布陣であると自負しております。今回迎えた社外取締役は、過去にグローバルグループ企業において、業務運営、取締役会の両方で豊富な経験を有する、グローバル経営、デジタル、財務、会計、監査のエキスパートたちです。私たちを取り巻く状況が刻々と変化し続ける中、取締役各々が、事業やそれを取り巻く環境、競合他社について広範な知見を有することが電通グループの成功にとって不可欠です。新たな社外取締役がそれぞれの分野の知見を活かし、連携し、取締役会に貢献してくれるものと確信しています。

私たちがこれまで長い年月をかけて築いてきた、他社の追随を許さない強みを存分に活かす、また時には変化に柔軟に対応し、方向を転換できる卓越した経営体制がスタートしました。電通グループは2021年度に既に成長軌道への回帰を果たしました。私は、経営陣が、2024年に向けた中期経営計画を達成すると信じています。それと同時に、取締役会は一丸となり、全てのステークホルダーにとって意義のある事業の持続的な成長に向けた道筋を示しサポートしていきたいと考えています。

新任社外取締役

取締役・監査等委員(独立社外取締役) ポール・キャンドランド
取締役・監査等委員(独立社外取締役)
ポール・キャンドランド

グローバルなチームの協働を促し
イノベーションを推進することが成功への鍵

私は、2022年3月に新任取締役として当社に参画しました。過去121年に亘って日本企業の重要な成長パートナーであり、世界トップクラスの人財を擁する真のグローバル・ネットワークに成長した電通グループの取締役に就任することは、大変光栄なことです。
この2年間における新型コロナウイルスの感染拡大が、世界中の人々の生活や仕事のあり方を根本的に変えました。変化から生まれる機会に対し、電通グループは、顧客企業のビジネスにとって、より包括的で統合的なソリューションの提供者として自らを位置づけ、対応しています。
今後も、多様かつ相互に連携したプロフェッショナルたちによるグローバルチームの協働を通じたイノベーションを推進することが、成功への鍵になると考えています。

取締役・監査等委員(独立社外取締役) アンドリュー・ハウス
取締役・監査等委員(独立社外取締役)
アンドリュー・ハウス

事業や人財育成など私自身の経験も活かして
持続的な成長を支えるガバナンスづくりを支援したい

電通グループは才能溢れる人財の会社であり、大きな可能性を秘めた企業グループです。私は独立社外取締役として電通グループに参画することができ、大変光栄に思います。

最近の地政学的な諸問題や世界的パンデミックからの回復に加え、当社グループは、ビジネスモデルに対するさまざまなプレッシャーや私たちを取り巻く事業環境の根本的な変化に対応していかなければなりません。また、これらに対峙し、持続的な成長を支える適切なガバナンス構造を追求しなければなりません。これらは、緊急の対応と真剣さを必要とする差し迫った課題です。

取締役会と経営陣が株主価値の向上と社会への貢献を推進する中で、私は事業変革の実行や創造的な才能の育成、ガバナンスの水準向上に関する自身の経験を活かしていきたいと考えています。

取締役・監査等委員(独立社外取締役) 佐川 恵一
取締役・監査等委員(独立社外取締役)
佐川 恵一

多様な視点を提供することで
電通グループの成長に貢献していく

世界全体で不透明感が増す中、新しい体制がスタートしました。事業を取り巻く環境は大きく変化し、競争は厳しさを増しています。2021年に始まった構造改革は着実に進捗していますが、今後は、持続的な成長の実現へ早急に軸足を移していく必要があります。

特に、マーケティングの領域を超えて顧客企業の成長、社会の課題解決に貢献していく存在に進化できるかどうか。この2、3年が未来の電通グループにとって、重要な転換点になると認識しています。不確実性が高い戦略であっても、グループの進化につながると判断できるのであれば積極的にサポートしていきたいと思います。

一方で、その取り組みが、ステークホルダーの期待を踏まえながら着実に進捗しているかどうか、機動的かつ柔軟に修正されているかどうかをしっかりとモニタリングしていきます。これまでの経験を踏まえ、多様な視点を提供することで、電通グループの成長に貢献していきたいと思います。

取締役・監査等委員(独立社外取締役) 曽我辺 美保子
取締役・監査等委員(独立社外取締役)
曽我辺 美保子

多面的な視点から取締役会の議論を深めて
持続的な成長の基盤づくりに貢献したい

電通グループは、ここ数年の構造改革を推進するフェーズを経て、2022年度から持続的な成長を実現するための事業変革に邁進するフェーズに入っています。その一環として、ガバナンス強化にも努めていますが、特にグループガバナンスのあり方については大きな検討テーマであると考えています。

また、リスクについても建設的な議論を交わし、チャレンジする経営陣をサポートする一方、適切なリスク管理のためのモニタリングの強化を監督していくことも必要だと考えています。

様々なバックグラウンドを有する他の社外取締役の皆さまと協力し、経営陣と共に、多面的な視点から取締役会の議論を深めて、電通グループの持続的な成長の基盤づくりに貢献できるよう努めてまいります。

くわしくはコーポレートガバナンス報告書をご覧ください。