マネジメントメッセージ

コーポレートガバナンス:
体制整備から実効性を更に高めるフェーズへ

(株)電通グループ 代表取締役副社長執行役員

桜井 俊

当社グループは、2020年8月から「包括的な事業オペレーションと資本効率に関する見直し」に着手し、今年2月、2021年から2024年までを対象期間とする中期経営計画を発表しました。コーポレートガバナンスは、その中期経営計画の達成を強力に推進するためのドライバーであると考えています。当社の取締役会は13名中5名を独立社外取締役が占め、外国籍の取締役は4名、女性取締役は3名となり、多様な専門的バックグラウンドとダイバーシティが反映された構成となっています。2019年度から2020年度にかけては、取締役会に加えて社外取締役会を適宜開催し、「包括的な事業オペレーションと資本効率に関する見直し」と中期経営計画についての議論に多くの時間をかけました。

コーポレートガバナンス強化に関しては、これまで、指名や報酬に関する諮問委員会の導入や社外取締役の選任等コーポレートガバナンス・コードに則ったガバナンス体制の整備に注力してきましたが、今後は、ガバナンス体制の整備に加え、その実効性を更に高めることによるガバナンスの改善フェーズに移っていると考えています。例えば、取締役会の実効性評価については、2020年度から、これまでの第三者によるアンケートとそれに基づく報告書の作成に加え、第三者による個別インタビュー、報告書の作成、報告書に基づく取締役間の率直な意見交換を行うことにより、取締役会の果たすべき役割や位置づけ、取締役会の議事のあり方、取締役会において集中的に議論すべき議題の選別等について取締役間での意識を合わせること等に取り組みました。

今後も、持続可能な成長による中長期的な企業価値向上を図るためのドライバーとして、コーポレートガバナンスの確立と改善に継続的に取り組んでいきます。