責任あるマーケティング・コミュニケーション

電通グループの取組み
電通は広告が社会に与える影響の大きさを認識しており、クリエーティブ業務に関する行動指針やガイドラインを定めるとともに、広告制作に常に最善の注意を払っています。

電通クリエーティブ業務綱領

広告を中心としたクリエーティブ・アウトプットとそのプロセスが社会に与える影響の大きさ、社会的責任の重さを自覚して、その役割を果たし、顧客の発展とよりよい社会づくりに貢献することを使命と位置付け、電通グループのあらゆる会社、ユニット、部署においてクリエーティブ・ビジネスに関わる社員すべての行動指針となる「電通グループ社員のクリエーティブ業務綱領」を定め、不断の学習と改善によってクリエーティブ・ビジネスの倫理向上とクリエーティビティの向上に努めています。

子どもに影響のある広告およびマーケティングに関するガイドライン

2016年に公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが事務局を務める「子どもの権利とマーケティング・広告検討委員会」が策定した「子どもに影響のある広告およびマーケティングに関するガイドライン」が発行されました。電通はグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンを通じて本ガイドラインの策定に協力しました。

パブリシティ業務ガイドライン

電通では「パブリシティ業務ガイドライン」を策定し、当社におけるパブリシティ業務は同ガイドラインに則り運用しています。

Dead WhaleDAN

プラスチック海洋ゴミで制作されたクジラ

プラスチック海洋ゴミで制作されたクジラ

Dan Aegis Network(DAN)は国際NGOのグリーンピースをパートナーとして、フィリピンの海岸に打ち上げられた160kgのプラスチック海洋ゴミを使用し、約22mのクジラを制作するDead Whaleキャンペーンを実施しました。Dentsu Jayme Syfu Inc.を中心に、多くのDAN傘下の企業がコラボレーションしています。媒体予算がゼロであったにも関わらず、このキャンペーンは100カ国で15億impressionを叩きだしただけでなく、カンヌライオンズ(※)でゴールドライオンを獲得し、ASEANサミットにおいて海洋プラスチックが議題として取りあげられる一助を担いました。これは強力な洞察力と実験的な解決策がDANのネットワーク力に組み合わされた素晴らしい実例であるといえます。

※:カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル。世界3大広告賞の一つといわれる世界最大級の広告賞。

Miri Miller

Miri MillerAssociate General Counsel, Dentsu
Aegis Network United States

1. デジタルエコノミーの時代にグローバルな広告会社が取り組むべき最優先事項は何でしょうか

社会的弱者は法的支援を受けづらいために法秩序を信頼しない傾向があり、またデジタルエコノミーにも十分参画することができません。人権や公民権のみならず、知的財産権やデジタル関連の権利、個人情報やデータの保護など、情報やデータの重要性が増す現代社会において、全世界の電通社員の広告やビジネス、法律に関するスキルを結集することで、誰もが平等にそれらに関する法令法規の知識を持てるようサポートすることが重要だと考えています。

2. CSR活動では何を最も重視していますか

職能との関連の有無に関わらず、ボランティアはDANの企業文化の大きな特徴であり、リーダーシップスキルの構築にも極めて有用です。私はこの点を強調することで自分たちのモチベーションを高く維持することを重視しています。また、法律関係のボランティア活動は、万人にとってオープンでアクセシブルな法制度を推進する上で不可欠と考えています。

3. 2017年に強く印象に残った出来事は何ですか

影響力のある慈善団体をサポートすると同時に、新たな能力やリーダーシップスキルの開発、向上心の刺激、そしてDAN全体の協力体制の整備を積極的に推進するボランティアプログラムをGroupLegalとして導入したことです。まず2つの案件を無償で手がけました。サハラ以南のアフリカ諸国に再生可能エネルギーを低価格で販売するアメリカ企業を対象にした知的財産権に関する法律相談と、危険と隣り合わせの生活を強いられているためにアメリカへの亡命を求めているホンジュラスの若者の法的支援です。2017年に達成したことが今後さらに大きな成果へとつながっていくことで、人も社会も豊かになるデジタルエコノミーの実現に貢献できるものと信じています。

Marie-Helene Polloni

Marie-Helene PolloniCSR and Employer Reputation
Director, Dentsu Aegis Network
France

1. デジタルエコノミーの時代にグローバルな広告会社が取り組むべき最優先事項は何でしょうか

デジタルスキルの格差に対応していくことが極めて重要と考えています。新卒で入社する社員の間にも往々にしてスキルレベルのばらつきが見られます。また、社会を見渡してみても、十分に社会参加できるスキルを持たない層がいることがわかります。例えば難民や高齢者は、ネットを使用するスキルや経済力がないために、特定のサービスを利用できません。DANの調査でも、社会に取り残されるリスクのある層の存在が確認されています。デジタルイノベーションの最前線に立つ企業として、そういった層に手をさしのべるのが私たちの責務と考えています。

2. CSR活動では何を最も重視していますか

まずCSRと日常業務の垣根を撤廃し、通常業務に必ずCSRの観点を反映することが大切です。CSRを私たちのDNAに時間をかけて取り込んでこそ、より大きな成果につながるのです。また、言動を一致させ、誠意を持って社員と信頼関係を築く、責任ある企業であることも重要です。さらに、行動や結果を精査し、そこから学ぶことを忘れてはなりません。自分自身の失敗や成功から学習してこそ成長があります。CSRは行動変容やイノベーションを起こすためにも不可欠な要素なのです。

3. 2017年に強く印象に残った出来事は何ですか

CSRはリサイクル推進などの事業に留まらないこと、そしてオプションではなく日常業務の一部であることを多くの社員の皆さんにわかっていただいたことです。クライアントもそういった変化を期待しています。CSRは社会的ビジネス的な価値創造の好機と言えるでしょう。

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