グローバルな気候変動課題については、CSR委員会を中心に方針や重点項目に関して決定しています。重要課題については、CSR委員会で検討の上、グループ経営会議にも報告する体制を整えています。
電通グループ環境方針に基づき、CSR委員会ではサステナビリティに対するパフォーマンス評価をして、CSR推進委員を通じて事業部門にもフィードバックしています。その過程においては、リスクと機会について中長期的視点で議論しています。「電通グループ中期CSR計画2020」では、環境保全を重要カテゴリーに掲げて2020年をターゲットとした環境負荷の低減に取り組んでいます。
近年M&Aなどを通じて海外事業が拡大する中、環境負荷がグローバルに高まる可能性があります。そのためこれを新たなリスクとして認識し、電通イージス・ネットワーク(DAN)とともに環境負荷低減に向けた施策を展開しています。
電通グループでは脱炭素社会の実現に向けて、「パリ協定」で合意された「2℃目標(※)」を達成するために、科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標「Science BasedTargets(SBT)」を設定しました。電通グループはこの目標の中で、スコープ1、2のCO2排出量を2030年までに2014年比24%削減、スコープ3(出張)の従業員一人あたりのCO2排出量を2050年までに2015年比25%削減することを掲げました。2017年8月、この数値目標が科学的な根拠のもとに設定された意義のある水準であると認められ、地球温暖化防止への国際的イニシアチブ「Science Based Target Initiative」の認証を取得しました。
2017年度のSBTに対する実績として、スコープ1、2のCO2排出量は54,184トンであり、2014年度比14.3%削減しました。また、スコープ3(出張)の従業員一人あたりのCO2排出量は0.88(トン/名)となり、2014 年度比2.4%削減となりました。
今後、SBTを通じてCO2削減へのさらなる取り組みを推進し、気候変動問題の解決に寄与していきます。
2017年11月にドイツのボンで開催されたCOP23と同時期に、Dentsu Aegis Networkは『DNA気候チャレンジ』を開始しました。これはグローバルのDAN環境戦略を全社的にサポートする活動を推進するキャンペーンで、DANのCO2排出削減への取り組みに参画する方法を提示するキャンペーンです。当社の事業に長期的かつサステナブルな変化をもたらすことを目指し、楽しみながら参加できるクイズや『Save the Planet in 60 seconds』などの動画の提供を通じて、社員が会社のため、そして地球のために何ができるかを考えました。DAN気候チャレンジは大成功を収め、20カ国から1,800人を超えるクイズへの回答と、SNSでの14,500 impression以上の反響を記録しました。
Dentsu Aegis Network France (DAN フランス)は、社用車のカーボンフットプリント削減を目指し、パリのオフィスでカーシェアリングを始めました。社員は3台ある社用車(内1台は電気自動車)を会議や昼食、夕食に利用することができ、さらに電動自転車も使用できます。この施策により、車両費が削減できただけでなく、関連する炭素排出量の29%削減に成功しました。
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※:COP21で採択された地球温暖化対策の枠組として、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃未満に抑え、今世紀中に全世界で温室効果ガスの排出量を実質的にゼロにする必要があることが合意された。